はんなりと、ゆるやかに

アジャイル、スクラムが好きが日々から学んだことをアウトプット

製造業アジャイル勉強会『春のOST祭り』(オンライン)に参加して、オンライン勉強会の良さを体感した

製造業アジャイル勉強会『春のOST祭り』(オンライン)に参加しました。

beyond-hardware-agile.connpass.com

初めてのオンライン勉強会の参加でした。テーマも楽しみでしたが、オンラインのOST(Open Space Technology)はどうやって進行していくかも楽しみの一つでした。
オンラインの進行はとても考えられていて、運営の方法も含めてたくさん学べました。

運営のみなさま、参加者のみなさま、ありがとうございました。

オンラインのOST進行方法

オンラインのOST進行方法がほんと素晴らしくて忘れないようにまとめておきます。

使用ツール

  • 音声、チャット:Discord
  • 壁、ホワイトボードのかわり:Google Jamboard

Discordの使い方

Discordはゲーム用チャットツールで「サーバー」という場所に「チャンネル」という部屋をたくさんが作れるサービスです。
discordapp.com

今回の勉強会はチャンネルの使い方が工夫されていてオフラインでOSTしているのと変わらない感じで参加することが出来ました。

  • 「#ホール」という全員が集まるチャンネルを用意
  • 「#保健室」「#理科室」のようなユニークの名前のチャンネルで各セッション
  • 部屋の移動がワンクリックで手軽

Google Jamboardの使い方

Jamboardはオンラインで使えるホワイトボードです(同時編集できます)。
gsuite.google.co.jp

OSTは参加者で議題を決めていき、下の画像のように話したい内容を壁に貼って自分たちでスケジュールを作っていきます。
f:id:iucstscui:20190713124948j:plain
※本勉強会と関係なく過去のOSTで撮影した写真

オンラインホワイトボードはこのスケジュール作成の代わりに使われていました。

  • オンラインホワイトボード上に仮想の待機列があり、話したいことがある人は付箋を書いて待機列に並ぶ
  • 自分の順番が来たら話したい内容を宣言して、空いているスケジュールの枠に付箋を配置

オンラインでこの進行が出来るんだ!と驚きでした。

進行

これらのツールを使った全体の進行は以下の流れでした。
1.「#ホール」でオープニング(LT大会とOSTの説明)
2.「#ホール」と「Google Jamboard」でテーマ出しとスケジュールの作成
 (OSTではマーケットプレイスと呼びます)
 スケジュール作成時にどのチャンネル(#保健室とか)で話をするかも決定されます
3. スケジュール決まったら各チャンネルで各々テーマに沿った対話


運営のTAKAKING22さんがもっと詳しく紹介されていました。
takaking22.com

OSTの内容について

僕が参加したセッションについて考えをまとめておきます。

リモート朝会(どんな風にやっているか)

コロナ禍でリモート作業になり、どのような方法があるのか悩まれていました。

僕もスクラムをベースとした開発をしているので毎日デイリースクラムを実施しています。デイリースクラムでは「昨日やったこと」「今日やること」「困ったこと」を話されることが多いと思います。最近は「昨日やったこと」「今日やること」を話すのを止めて「困ったこと」だけを質問するように変えました。「昨日やったこと」「今日やること」は分報を取り入れた影響で話さなくても見えるようになったので、一番大切な「困ったこと」だけを質問するようにしました。

残った時間でフリートークしています。テレワークが続くと何気ない会話も意識しないとできなくなるので、コミュニケーション不足をカバーしてます。

分報は別で記事を書いています。
iucstscui.hatenablog.com

大規模でテストどうしている

製造業の開発をしているとハードウェアも絡みますしテストも大規模になります。スプリントで開発は回しているけど、結局最後にテストフェーズがありどうすれば良いのか悩まれていました。

僕も難しいなぁということで答えを持っているわけではありません。一緒に悩んでいきたい課題です。リリーススプリントという考え方が参考になると思いました。
www.ryuzee.com

スプリントごとにリリース可能な状態にする考えを前提として、後に回すテストも認めるように考えるとスプリントごとに何をするべきか考えられて良いのかなぁと思います。

チーム開発でチームの達成感でなく、個々の達成感を実感してもらう方法

チームで作る取り組みを増やすと個々の達成感が減っていて、達成感を実感してもらうにはどうすれば良いのか悩まれていました。

いいなって思った手法は「ふりかえりのチェックインに0-100で達成感を表明してもらう」です。0-100の値を出すときに考えるきっかけになるし、ふりかえりでも「達成感」をテーマにした話も出しやすそうですね。

僕なら「Fun!Done!Learn!」をやってみるかなって思います。「Done!」の項目があることで達成したことを振り返るきっかけになると思いますし、そのDoneがLearnやFunに繋がっていたことも実感してもらえそうだなって思いました。

「Fun!Done!Learn!」は過去にまとめたことがあります。
iucstscui.hatenablog.com

さいごに

オンライン勉強会はオフラインと変わらず、むしろオフラインよりも良い面も沢山ありました。

  • 遠方の勉強会に参加できる
  • 見るだけ、話すだけ、特定の時間だけ参加、など参加方法に多様性が出る
  • OST時の部屋の移動が気兼ねなくできる

今はコロナ禍でオンライン勉強会が増えていますが、この状況が落ち着いたあとでもオンライン勉強会は続いていくと良いなと思います。
それらを感じられたのは運営のみなさんの工夫と開催のおかげです。ありがとうございます。

また、参加したいと思える勉強会でした。