はんなりと、ゆるやかに

アジャイル、スクラムが好きが日々から学んだことをアウトプット

成果の出せるチームをつくるための一冊『世界最高のチーム』

今回の本 『世界最高のチーム』

この本は著者ピョートルさんがGoogleで学んだ「成果がでるチームづくり」についてまとめられている。Googleの働き方といえば、Google re:Work だ。チーム作りのヒントがたくさんあって参考になる。

たとえば、Google re:Workには以下のように書かれている。

チームの構成(メンバーの性格的な特性や営業スキル、年齢・性別などの人口統計学的な属性など)とチームの力学(チームメンバー同士の関係性など)がチームの効果性にどう影響するかを調べました。
その結果、リサーチチームは、真に重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」であることを突き止めました。

Google re:Workではこの流れから、チームにとって心理的安全性が重要だと説明されているのだ。

本書(世界最高のチーム)も、チームが大切、人が大切。そのチームをまとめるマネージャーの役割も非常に重要。と書かれており、マネージャーとして最高のチームを作る方法が書かれた一冊だ。

私が気になったことろをまとめていく。


メンバーの心に寄り添い、安心できる居場所を提供すること

マネージャーの最も大切な役割の一つは、メンバー一人ひとりが安心して自分らしく働ける場をつくることだと学んだ。具体的なこともいくつかピックアップする。
  • 1on1は定期的に開催して、「その後、どうなりました?」と気に掛ける
  • 「愚痴」や「不満」をネガティブなものと捉えるのではなく要望と捉える
    「○○がしたいんだね」「すぐできることは?」「じゃあ〇〇から始めよう。あなたがリードしてみんなでやっちおう」
  • 雑談で個人のキャリアや将来のことを話題にする
  • お土産を買ったり、誕生日を祝ったり、気配りをする

注意点はこの具体例を実行すれば良いわけではないこと。あくまで具体例なので、チームやメンバーや文化によってプラクティスは変わってくる。また、個人だけに目を向けすぎるのも良くないと思っている。

チーム全体を見て、仕組みやルールを決める。そのうえで一人ひとりに寄り添うようなコミュケーションを取ると良いんだろうなと思った。

多様な意見を歓迎し、建設的な対立を促す「実験主義」と「スポーツチーム」型の文化

心理的安全性が注目されているのは、多様な集合知が不可欠だからだ。ただ、多様性は楽になるわけではない。意見も対立する。本書はその重要さと多様性を活かす方法が学べる。

  • 対立が生じた際には、マネージャーが間に入り、当事者の言い分をそれぞれ聞き、何をしてほしいのかを話してもらう
  • 多数の「正しい」があるため、完璧主義を止めて実験主義にする
  • 古い思考パターンを速やかに捨て、異なる考え方を身につける「アンラーン」が必要
  • ビジネスのチームはなんでも受け入れてもらえるような家族ではない。まわりに気遣い、ルールを守ることが必要。スポーツチームや遊び友達に似ている

システムコーチングに「誰もが正しい。ただし、全体から見ると一部だけ正しい」という考え方がある。群盲、象を評すの寓話のようなことだが、誰かの発言が正解で、別の人の発言が不正解というわけではない。

本書にも書かれているように、愚痴やもめごともチームにとっては必要なことだと理解して、多様な意見を集め、選択肢を増やし、決断する方がよい。その結果が、間違っていても実験志向でそこから学べばいいだけだ。

別の本になるが多様性に関して好きな言葉を引用する。

「でも、多様性っていいことなんでしょ?学校でそう教わったけど?」
「多様性ってやつは物事をややこしくするし、喧嘩や衝突が絶えないし、そりゃない方が楽よ。」
「楽じゃないものが、どうしていいの?」
「楽ばかりしてると無知になるから」

引用:『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」がとても良かった。 - はんなりと、ゆるやかに

 進むべき道を照らす「明確な羅針盤

上の2つはどちらかというとチームの作り方。それだけではチームとしては不十分だ。本書にも以下の一文がある。

チームの評価は経営のトップレベルか求めている成果を出せているかどうか

意見を出し合って、時にはぶつかり合い、作ったとしても、成果が出ていないと良いチームとは言えない。と思う。

そのため、マネージャーはトップの言っていることを理解し、自部門に伝わる言葉と目標で伝える必要がある。本書ではその手法としてOKRが紹介されていた。OKRを使ってボトムアップに目標を考える方向と、上位目標との連鎖を考えるのだ。

もう一点、良い考えだと思ったことがある。ゴールを決め、その逆算で仕組みを考えるということだ。「他の会社でどうやってるか聞かれることが多いが、会社によってゴールや文化も違うので、意味がない。」と書かれていた。

自分たちがどういったゴールを目指していて、そのために必要な仕組みを考える順番にしていきたい。そのためにも、上で書いたアンラーンが非常に重要だ。過去のやり方を大切にし過ぎると変化できず停滞する。どこかで手放す必要がある。

さいごに

チームづくりの知見がまとまっているので、チームに興味ある人は参考になる部分が多いと思う。