はんなりと、ゆるやかに

アジャイル、スクラムが好きが日々から学んだことをアウトプット

HIGH OUTPUT MANAGEMENTを読んでMANAGEMENTについて考えた

「HIGH OUTPUT MANAGEMENT 人を育て、成果を最大にするマネジメント」を読みました。

マネージャーとは何をする人なのだ?
どうすれば良いマネージャーになれるのだ?
悩んでいませんか?
これらの悩みを解決するヒントが見つかる。その本がHIGH OUTPUT MANAGEMENTです。マネージメント業務に携わる方におすすめできる本です。ほんと素晴らしい。

マネージャーのアウトプットは何なのでしょうか?著者は以下のように定義しています。

マネジャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット

この定義なので、マネージャーといわずとも、リーダーという立場で複数人をまとめる人、スクラムマスターでチームの自己組織化を促進する人など、多くの人の参考になると感じました。

私もコードを書いて貢献する立場から、コードは書かずにチームをリードして貢献する立場に変わった経験があります。直接的なアウトプットがなくなったとき、なんとも言えない戸惑いや不安がありました。それは、もともとのスキルだった「プログラミング」から離れれば離れるほど感じていました。

今回の本はそのような戸惑いや不安や悩みを解消してくれる一冊です。人それぞれの抱えている課題によって響くポイントは違うでしょう。今回は私が特に響いたポイントを3つ紹介しますが、それ以外にも多数のヒントが書かれています。

マネージャーとして襟を正す

「イントロダクション」の章に以下の問いがあります。

あなたは本当の価値を付加しているのか、それとも単に情報をあちこちへ流しているだけなのか。付加価値をどうやって高めようとしているのか?

マネージャーになると色々な情報が増えます。特に中間管理職になると上司からも部下からも周辺部署からも様々な情報が入ってきますし、取らなくてはいけません。それを自組織に伝える時、あなたを通すことで価値が増えてますか?ということですよね。ドキっとします。。。

これに関連するPodcastがあります。なぜか誰も教えてくれない、マネジメントの教科書に書くべき基本|CULTIBASE Radio|Management #9 | CULTIBASE このPodcastでは自分主語で語ることの重要性を教えてくれます。「〇〇さんが△△と言ってた」では情報に価値が付加されていないのは明白ではないでしょうか。情報を得たとき、メンバーにどのように伝えれば良いのか、どこまでを伝えればよいのか。その点を考え分からなければ情報源の方と対話し、腹落ちさせることが重要だと思います。

情報以外にもどうすれば付加価値が高まるのか考えなければなりません。アジャイルマニフェストの次の一文をマネジメント領域で実行すると良いのでしょう。「私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけだそうとしている。」

この、組織のアウトプットに価値を付加する意識は常に持ち続けたいです。

行動の意味がアップデートする

仕事の意味がレポートは情報を伝える方法というよりは、"自己規律訓練"の"手段"

マネジャーの方が職場を回り、2分間ですむ関心事を持つ人に会うようにすれば、単に立ち止まって話を聞き、立ち去れる。

いうまでもなく、マネジャーの意思決定は、ビジネスが直面している事実や問題点を当人がどの程度よく理解しているかによって左右される。

マネジャーは、オフィスにいながら、様々な出来事に何がしかの影響を与えるために、様々なことを行なう。たとえば、仲間に電話をして意思決定をこんなふうにしたらと提案したり・・・

どれも私が新しい発見だと思った部分です。コードを書くことがメインだった時、自分の価値を付与するにはパソコンの前に座ってソフトウェアを作ることでした。(正確に言うとコードレビューや仕様や設計の打ち合わせなど色々あるんですが、それはそれとして)

マネジャーは間接的にアウトプットの生産性に影響を与えていることが分かります。しかも、複数人に影響を与えるので影響範囲も広いです。特に新しい視点に切り替わったのは「意志決定」です。「意志決定」は自ら決めることだけだと思っていましたが、自分の影響で他者の意思決定に影響を与えることもマネジメントの役割になるんだと気付きました。

これらのことから、マネジメントという行為に関して行動の意味がアップデートされた感覚があり、責任感を感じつつ、力強さも感じました。

メンバーの動機付けの大切さ

人が仕事をしていないとき、その理由は2つしかない。 単にそれができないのか、やろうとしないかのいずれかである。つまり、能力がないか、意欲がないかのいずれかである。この洞察はマネジャーの努力の方向を 180度変える力がある。つまりマネジャーのやるべきことは部下の教育とモチ ベーションの向上だ。

マネジャーにできることは、もともと動機づけのある人が活躍できる環境をつくることだけとなる。

動機づけはモチベーションの低い人を高くするためのことだと思っていましたが、それだけではなくむしろ、「動機づけのある人が活躍できる環境をつくる」というのが新しい考えでした。本書では成果の見える化により競争したくなることが例として挙がっていました。

組織のアウトプットの生産性にメンバーの意欲が深くかかわっているのは想像できると思います。また、意欲は瞬間瞬間ではなく長く影響を与えるものだと思うので、大切に扱えるように学びつつ、実践に取り入れていきたいと思います。

まとめ

HIGH OUTPUT MANAGEMENTを読みました。マネジメントに対する考え方がアップデートされる本で、マナジャーに関わらず、リーダーやスクラムマスターなど人に関わる皆さんは一読すると働きやすくなる本だと思います。

勉強法の勉強会に参加して、私の勉強習慣がアップデートした

「勉強法の勉強会」というイベントが開催されていましたが、終了後に知りました。。。しかし、アーカイブ動画が残されていたので、参加できました!アーカイブ動画ありがとうございます。勉強法について、多くのことを学ぶことができました。

イベントページ
yumemi.connpass.com
アーカイブ動画
www.youtube.com

このイベントを知ったのは下記ブログからです。助かりました。ありがとうございます!
「勉強法の勉強会」、エンジニアの勉強ノウハウをいくつも知られる"神"勉強会でした(みんなアーカイブぜひ見て!) #YUMEMIxTORALAB - nikkie-ftnextの日記

本イベントは勉強法に関するLT会でした。一つずつ感想や気づきをまとめていきます。

ChatGPT時代の勉強法


  • ChatGPTの登場によって勉強法が変わる
  • 暗記から活用力にシフトしていくだろう
  • ChatGPTを使った勉強TIPS
    • 知らない単語はChatGPTで聞く
    • 自分の理解を確認する
    • 表形式などフォーマットを指定する
    • クイズを出してもらう
感想や気づき

インターネットが当たり前のように使われているように、ChatGPTも当たり前のように使われていくだろうと感じています。今回の内容では、ChatGPTの使いこなし方について、具体的な活用方法を得ることができました。特に、理解の確認やクイズ形式はとても効果的。取り入れていきたいと思います。

内需ドリブン勉強法


  • 勉強法は内需の動機が重要
  • 「XXでYYしたい」という動機を逃がさない
  • 脱線しよう
  • 内需の勉強はゴールがないのでアウトプット大事
感想や気づき

よく聴いているCULTIBASE RadioというPodcastで「衝動」という言葉がたびたび登場します。その言葉が好きで気に入っています。今回の内需ドリブンも同じ感覚を感じました。

私はブログを書くという外需と、自分の興味のあるテーマを勉強するという内需の両方を活用しながら、勉強できていそうです。ブログを毎週書くという外需により常に追われていますが、興味のあるテーマを自由に勉強しているので内需の要素があり、継続できています。たまに心が折れそうなときもありますが笑

勉強を続けざるを得ない人生の仕組化

  • 実践に勝る修業はない
  • 社内で学び続ける環境がない場合はコミュニティを活用しよう
  • 凄い人のサポートを受けつつ進められる
感想や気づき

コミュニティというと、社外勉強会を思い浮かべる方も多いと思いますが、NPO法人プロボノ活動という新しい世界があることを知りました。プロボノとは、「職業上持っている知識やスキルを無償で提供し、社会貢献するボランティア活動」です。

実践が学習に重要という点に同意です。社会人になってから「学生時代にもっと勉強しておけばよかった」と話す人が少なくありませんが、これは、実践することで学習の重要性を実感するからだと思います。実践する場としてコミュニティを活用するのは新しい視点でした。

技術書を集中して読むために新たに始めた方法が自分にクリティカルヒットした話

note.com

  • 読書しながらツイートするだけで集中できる
  • 30分と時間を決めるのも良い
  • ゆるい繋がりが大事
  • 内容の把握度合いが高まる
感想や気づき

手軽だが効果がありそうで、やってみよう!と思えるお話でした。

私はKindleで本を読むときに、気になった部分をハイライトして後から見返しています。しかし、その時に感じたことを忘れてしまうことがよくあります。
そこで、ツイートです。ハイライトした部分と感じたことをセットでツイートすれば、感じたことも一緒に見返せますね。読書後はほぼ必ずブログを書いているのでツイートがあれば活用できそうです。

英語学習の取り組み方 / Part1


  • 英語を学ぶ具体的な目標を決める
  • 英語の構成要素から自分の弱みを知る
  • 日本語でも読みたい本を選んでReadingを鍛える
  • 和訳せずに理解する
感想や気づき

数年前、どうしても読みたい本があったのですが、翻訳本がなかったので英語版を購入しました。Google翻訳を使って読み進めようとしましたが、なかなか理解できず、途中で挫折してしまいました。。。その後、翻訳本が出た時には本当に嬉しかった!

振り返ってみると、知らない単語が多すぎて、読み進めるのが難しかったんですね。モチベーションはあったのですが、自分のレベルに合っていない本に挑戦しすぎてしまったようです。

ノートと一緒に楽しく進めるスタイル


  • 情報整理に課題感を持っておりノートにまとめるスタイルをスタートした
  • 時間は惜しまず、自分の言葉で関係性などを整理する
  • ノートをとることで能動的に情報をとりにいくようになった
  • 図解してみると文章だけでは気づけなかったことに気づける
感想や気づき

スライド中のノートはとてもよく整理されていました。すごい。私もこのようなスキルを身につけたい。以前は、図解のスキルを上げようとブログに図を入れたりしていましたが、今はできていません。また、図解の練習をしてみようかな。

AWSの勉強法、3つの鍵

  • 情報収集
  • 検証実施
  • 情報交換
    • 得られた内容は発信したり、意見交換する
  • インプットとアウトプットは合わせて行う
感想や気づき

インプットとアウトプットを同時にしたほうが良いという提案は、私が技術ブログをやっている理由とも一致していて同意でした。一つ取り入れたいと思ったことは「活用するユースケースを想定して、検証してみる」ということです。ブログや読書で情報を収集する際、ユースケースを意識してみます。

また、最近は書籍による勉強が多くなっていたと気付けたので、1次情報を得ることを意識的に増やしていこうと思いました。

まとめ

多様な勉強法が聞けて楽しかったです。とても参考になりました。どれが良いとかではなくて、すべてを組み合わせて取り入れられると良さそうです。

  1. 学ぶ目的を決める
  2. 1次情報に触れる
  3. そこに登場する単語が分からなかったらChatGPTを活用して調べていく
  4. そのとき、新しく知った技術はユースケースを想定しておく
  5. 内需の動機に基づいて検証する
  6. 検証中は学びをツイート
  7. さらにノートに図解しながらまとめて、ブログで公開
  8. ふりかえりとして、その分野で自分に足りない部分を把握

これができると良さそう。今回聞いたお話を応用して自身の勉強法をアップデートしようと思います。
登壇のみなさん、運営のみなさん、参加者のみなさん、ありがとうございました!

Google Bard を使ってブログ記事を書いてみる

2023年5月11日に Google Bard が日本語対応しました。

japan.googleblog.com

ChatGPT もですが、このジャンルの成長が目まぐるしいですね。「習うより慣れよ」ということで、 Google Bard を使ってブログを書いてみようというのがこの記事です。以下はGoogle Bardに対する質問と回答をまとめていきます。

テーマを決める

プロンプト:
Google Bard」をテーマにブログを書いていきます。
ターゲットは技術ブログの執筆に時間がかかる課題を持っている人です。
まずはタイトル案を10個だしてください

回答:

どれも気になるタイトルですね。すごい。。。「Google Bard で技術ブログの執筆がこれまで以上に楽しくなる」が気になったのでこれで進めてみましょう。

テーマから3つをまとめる

プロンプト:
いいですね、この調子でいきましょう。
Google Bard で技術ブログの執筆がこれまで以上に楽しくなる」をテーマにブログを書いていきたいです。
3つの重要な要素を教えてください。


プロンプト:
3 つの重要な要素の詳細を教えて。


「タイトル→3つの重要な要素→その詳細」という風に概要から詳細につながるように進めていきました。ここで、使う場面が分かりやすいように「課題→解決方法」の構成にしたくなりました。

構成を整える

プロンプト:
課題→解決策の流れになるように構成を見直せますか?


おぉ、できた。

微調整する

プロンプト:
これまでのことを踏まえて、1000文字以内で記事にまとめてください。
条件:
・ですます調
・やわらかい文章
markdown形式
・コピーライターが書いたような見出し


え、1000文字超えてる。

プロンプト:
1000文字超えています。修正してください。


ん?これは楽しいのか?

プロンプト:
楽しくなる要素はどこですか?


まとめ

使い方のレベルが上がると感想も変わるでしょうが、現時点で使ってみた感想は以下です。

  • 生成された文章は自分が書く雰囲気と違うためそのまま使える感じはしない
  • 自分では思いつかないタイトルや内容を提案してくれるので広がりがでる
  • プロンプトの工夫が重要になりそうなので、「問いのデザイン」がヒントになるかも

ブログ記事を書く時の相棒として使えそうだなと思いました。

矛盾した感情から問題解決 -「パラドックス思考」を読んだ -

パラドックス思考 ─ 矛盾に満ちた世界で最適な問題解決をはかる」を読みました。

本書は問題の裏側に潜む「矛盾した二つの感情」にスポットライトをあてます。たとえば、「痩せたいけど、甘いものが食べたい」などです。この矛盾が起こる背景を学んだあと、解決方法や創造性の発揮方法が学べます。仕事以外にも応用の効く思考法ですので、多くの方が参考になると思いますが、特にマネジメントしている方は参考になる部分が多いかと思います。部下を持つと色々な感情と向き合い、悩むことが多いと思います。それを解決するヒントが見つかるのではないでしょうか。

どういった本なのか?を知りたい方は 矛盾に満ちた世界で“二者択一”の抜け道を探る「パラドックス思考」とは何か? | CULTIBASE を読んでいただくと良いと思います。

また、著者の一人である安斎さんが本書を解説されている記事もあるのでそちらも参考ください。
【『問いのデザイン』のB面】新刊『パラドックス思考』に込めた“矛盾と遊ぶ”効能|安斎勇樹|note
『パラドックス思考』が(惜しくも)刺さらなかった読者への手引き|安斎勇樹|note

さらに!著者のお二人がお話されているPodcastもあります。CULTIBASE Radioの中のPlayfulラジオ。特に4回目は本書でも登場する「めんどくさいけれど愛らしい」というキーワードが登場します。
「人間とは、面倒くさいけど愛らしい存在である」|CULTIBASE Radio|Playful#4 | CULTIBASE

最後に!超相対性理論というPodcastでは組織における感情を取り扱ったテーマがあり、おすすめです。合わせて聞くと感情に対する解像度があがるかも。本ブログで何回か紹介していますが、超相対性理論というPodcastはお勧めです。
#91 組織での「感情」表現を考える(その1)【超相対性理論】 - 超相対性理論 | Podcast on Spotify

では、私が気になった部分をまとめていきます。

目次

PART 1 理論編

PART 2 実践編

おわりに

感情パラドックスを知ると気持ちが楽になる

パラドックス」とは矛盾した状態のことです。本書は論理パラドックスと感情パラドックスを説明し、感情パラドックスに注目して展開されていきます。

感情パラドックスは以下のように定義されています。

問題の背後に、矛盾する感情Aと感情Bが存在する
どちらかの感情を優先すると、納得のいく答えが出せなくなる状態

たとえば、「痩せたいけど、甘いものが食べたい」という感情です。色々な場面で思いあたることがありますねー。「必要性はないけど、新しいカメラがほしい」とか。

わかりすぎます。

さらに本書はこの感情を「めんどくさいけれど愛らしい特徴」として受け入れましょうと提案します。

私たちは、こうした人間の感情のパラドックスを、むしろ人間の「めんどくさいけれど愛らしい特徴」として受容することこそが、問題解決の重要な戦略だと考えているのです。

私自身、そんなに悩む方ではないのですが、答えを出せずにいる時は本書に書かれているとおり、矛盾する感情や考えがグルグルグルグル回っていたなーと気づきました。それ自体がよくあることだということ、またそれが愛らしい特徴だということ、それが分かれば気持ちが落ち着きますね。落ち着くと冷静に感情に気づけます

そして、この自分の矛盾した感情に気づくことが大事なのだと本書に書かれています。

気づけると扱える

本書では「メタ認知」という言葉で説明されていますが、自分の悩みを客観的に把握することが問題を解決するために重要です。目の前のことに夢中になっていると思考が凝り固まって抜け出せないことありませんか?「新しいカメラが欲しい」「でも、今あるカメラで撮ることはできる」「でも、新しいカメラが欲しい」「でも、必要ないことにお金をかけるのか」・・・・・

そこでの提案は悩みをパターンに当てはめてみることです。本書では5つのパターンが紹介されていました。

  • パターン1【素直 ⇄ 天邪鬼】
  • パターン2【変化 ⇄ 安定】
  • パターン3【大局的 ⇄ 近視眼的】
  • パターン4【もっと ⇄ そこそこ】
  • パターン5【自分本位 ⇄ 他人本位】

パターンの詳細は本書でご確認いただくとして、私のカメラの問題は「【もっと ⇄ そこそこ】と【大局的 ⇄ 近視眼的】」のパターンに当てはまりそうです。たとえば、【もっと ⇄ そこそこ】のパターンだと「新しいカメラが欲しいけど、今の手持ちでも十分撮影ができる。」という矛盾した感情に気づけます。

「第5章 パラドックスを受容して、悩みを緩和する」では感情パラドックスを発見する5つのステップも紹介されています。そのステップを使うことで自身の感情の解像度があがり、次の6章で紹介されるパラドックスを編集することで解決が導けるでしょう。

リフレームで解決策を見つけよう

「第6章 パラドックスを編集して、問題の解決策を見つける」では、「切替戦略」「因果戦略」「包含戦略」の3つの戦略で感情パラドックスを編集して解決する方法が学べます。

たとえば、「包含戦略」だと「新しいカメラが欲しい」「手持ちでも十分撮影できる」の2つを包含する問いを立てます。たとえば、「カメラを通して実現したい体験とは?」ということです。考えてみると「撮影することで日常を記念日にしたい」という答えが出てきました。ということは、気軽にサッと撮影できるRICOH GR IIIを買うということになります。なるほど、、、GR IIIか。

戦略を決めるまでのステップや各戦略の解説は本書で確認ください!

まとめ

問題の解決方法を見つけるための思考法が学べる本で、矛盾した感情を起点に解決方法を見つけるステップが新しいです。最近は私がコーチングやインテグラル理論に興味を持っていて「感情」についての興味関心も高かったのでちょうど良い時期に読めました。感情パラドックスを整理するためのステップ、整理したあと解決までのステップが具体的で分かりやすかったので、すぐに実践でも使えそうだと感じました。

感情の取り扱い方や問題解決の新しいステップを知りたい方にはお勧めできる本です。

参考

安斎さんが書かれた別の書籍も紹介していますので、合わせて見てみてください。
iucstscui.hatenablog.com
iucstscui.hatenablog.com

リーンキャンバスのポイントをまとめた

リーンキャンバスについて調べたのでまとめておきます。リーンキャンバス自体は多くの方がブログで書かれているので、詳細はそちらを参照いただくと良いかと思います。(末尾に参考になったURLを残しておきます。)このブログはそれらのブログ記事からポイントをまとめたものです。

リーンキャンバスの概要をざっとまとめると、ビジネスモデルを1枚の図で表したもので、9つの要素から構成されます。

引用:リーンキャンバス(Lean Canvas)を活用した企画書の書き方【テンプレート付】 - 株式会社モンスターラボ

真ん中から左側が「プロダクト」に関することが、右側が「ユーザー」に関することが書かれ、同じ図の中でビジネス志向とユーザー志向の両面から考えらえるのが魅力です。

複数の記事から共通して登場したポイントについてまとめます。

ポイント

  • スピードを意識して、仮説検証を繰り返していくこと。拘り過ぎず、アップデートしていく。
  • 次の順で考える:顧客セグメント&課題→独自の価値提案→解決策→顧客流入元→収益の流れ→コスト構造→主要指標→競合優位性
  • プロダクトを俯瞰してパラメータ調節してみる
  • ユーザー中心で考える

思ったこと

  • 分からず無理に埋めるより、分かったことから仮説を立ててユーザーインタビューをしてアップデートしていきたい
  • 書いたら終わりではなく、書いた内容が合っているかユーザーインタビューしながらアップデートしていくことに価値がある
  • 課題とソリューションが繋がっているか?など項目ごとの繋がりを確認しながらアップデートしていく

全体を捉えられるようになる / インテグラル理論を読んだ

課題解決のフレームワークとして使えたり、対立を和解したり、人の成長を支援したり、色んな場面で応用できそうなインテグラル理論を読みました。

前回も関連する本を読んだのですが、より深く知るために本書を読んでみました。前回の記事はこちら。
人が成長するとは、どういうことかを読んだ / 固定観念を外し、多様性を認め統合していくことが成長だと感じた - はんなりと、ゆるやかに

開発をしていると色々な課題にぶつかる時があります。対策してみても同じような課題が再び現れたりもします。根本原因が別のところにあったり、複数の打ち手が必要だったのかも知れません。そんなときに使える考え方が学べる本だと思います。

複雑な問題の糸口を見つけられる本ではないでしょうか。

インテグラル理論とは

Amazonのページから引用します。

インテグラル理論」とは、人・組織・社会・世界の全体像をより正確につかむフレームワークアメリカの現代思想家、ケン・ウィルバーが提唱しました。
インテグラル(統合的)」であるとは、差異の中にある共通性を大切にすること、多様性の中にある統一性を尊重することを意味します。
哲学、心理学、人類学、社会学、宗教、生物学、システム科学など
多様なテーマ、ジャンルを統合的に捉えることを通して、「人・組織・社会の健全な発達のモデル」を示しました。

私の理解した内容で説明すると、
インテグラル理論」とはモノゴトをあらゆる視点で見れるようになるフレームワークであり、考え方です。「インテグラル理論」を学ぶと、多様な視点で理解した複数の要素をすべて正しく必要な要素だと信じ、すべてを統合的に捉え、考えることができるようになります。

たとえば、対立している人々がいるとします。それぞれの声を聞き、そのすべての声を正しい声と捉えて、それぞれの声が生まれる構造を把握し、対立解消に向けて考えることができます。

本書は多様な視点で見れるようになるためのフレームワーク『「AQAL(アークアル)」=「全象限、全レベル、全ライン、全ステート、全タイプ」』を学び、それを使いこなすための考え方を学べます。

「AQAL(アークアル)」=「全象限、全レベル、全ライン、全ステート、全タイプ」

AQALは以前の記事の「インテグラル理論と成長」の項目で書いた内容と重複するので、そちらをご確認ください。領域、状態、タイプ、四象限の部分です。
人が成長するとは、どういうことかを読んだ / 固定観念を外し、多様性を認め統合していくことが成長だと感じた - はんなりと、ゆるやかに

改めて学んだこと

誰もが正しい。ただし、全体からすると一部だけ正しい

「誰もが正しい。ただし、全体からすると一部だけ正しい」はシステムコーチングで学んだ言葉です。本書からそれと通ずる考え方を感じ取りました。引用します。

ホロン( holon)とは、それ自体としてひとつの全体であるが、同時に、他の全体にとっての部分であるもの

原子という全体は分子という全体にとっての部分であり、分子という全体は細胞という全体にとっての部分であり、細胞という全体は有機体という全体にとっての部分である。世界を構成するのは、全体でもなく、部分でもなく、全体/部分、すなわち ホロンなのだ。 全ての象限、全てのレベル、全てのラインを構成する基本的な実体とは、単にホロンなのである

万物の理論を探求するにあたって、私はひとつのルールがあると考えている。それは、誰もが正しいということだ。もっと正確に言えば、全ての 人 ─ ─ 私自身を含めて ─ ─ が、 何らかの真実のかけ らをもっているということである。

インテグラル理論」のフレームワークを使うと色々な視点からモノゴトが理解できます。Aさんの意見、Bさんの意見、Cさんの意見。Aチームの考え、Bチームの考え・・・。それぞれの立場や考え方、価値観で意見が発せられます。当然、満場一致とはいきません。

何が正しいのか、誰が正しいのか。

インテグラル理論」だとすべて正しいということです。全体を構成する要素として必要な意見だということです。
何が正しいのか、誰が正しいのか。ではなくすべての要素を統合して、モノゴトを進めましょうと理解しました。

開発での活かし方

メタ的な考え方ですので、どうやって開発に適応するのか難しいところではありますが、本書内では「ビジネスへの応用」という項目があります。市場分析とマネジメント能力の向上に役立てられると書かれています。

象限の考え方は分かりやすいと思います。個の内面と外面、集合の内面と外面を考慮しながら個々の成長をサポートできたり、課題解決を進められたりします。

内面について

内面を考えるきっかけになったことは本書を読んで一番の学びかも知れません。外面(スキルなど)はスキルマップなどで表現もできるので分かりやすいですが、内面は見えない部分なので考えたことがなかったと思います。本書では「発達 とは、自己中心性が次第に減少していくこと」と定義しています。スキルを使う目的が自分のためなのか、チームのためなのか、社会のためなのか。その人の発達レベルはどこにあるのかを考えられると、どのレベルでの発言か把握できます。
どのレベルでの発言かが分かれば、全体を把握するためのヒントになります。

まとめ

メタな視点を得られる本ということで抽象的な本ですが、インテグラル理論に関する書籍は2冊目ということで読みやすいと感じました。考え方の本なので明日に使える具体的な手法という本ではありませんが、あらゆる場面で応用が利く考え方だと思いました。

モノゴトを多様な観点から捉えて、そのモノゴトで起こっている全体やシステムを把握し、打ち手を考えられるようになりたいと思いました。

補足

※システムコーチング®、Organization & Relationship Systems Coaching®、ORSC® は、CRR Global Japan 合同会社登録商標です。http://www.crrglobaljapan.com

「PM組織」について考えた / プロダクトマネジメント組織立ち上げの課題と落とし穴と楽しみ(#pmconf2022)

プロダクトマネージャーカンファレンス 2022のアーカイブ動画を少しずつ見ています。感想を書いていきます。(もう、2023年になっちゃいましたが。。。)

2022.pmconf.jp

本ブログで紹介するセッションはプロダクトマネジメント組織立ち上げの課題と落とし穴と楽しみ です。PM組織が必要かどうかは「場合による」と伝えたうえで、立ち上げに必要な3要素が説明されました。

概要

2022.pmconf.jp

  • 組織化するには効率的になるのかどうかの観点を考えよう
  • トップの理解が必要であるため、ビジネスの観点から必要性を伝えよう
  • スキルが足りないと、その中でも価値を出そうとしてなんでも屋になってしまう
    • 教育・評価できる体制をつくろう
  • 組織化すると壁が生まれて連携が難しくなる
    • 越境する力とトップからのサポートが重要

感じたこと

「スキルが足りないとなんでも屋になってしまう」という言葉は「うっ」としました。今までの延長線上のスキルだけで活躍しようと考えず、PMになったらPMのスキルを身につけて、PMとして貢献できるようにしたいですね。
また、組織化すると壁が生まれる部分も気を付けないといけない部分だと思いました。サッカーマンガ「GIANT KILLING」で「組織として差が出るのは個々がどれだけ役割以上のことができるかだよ」というセリフがあります。組織を分けることは役割を分けることだと思います。ここで役割内のことだけしていると、壁を感じる発言が出たり、こぼれおちるタスクが発生したりします。役割の部分は責任を果たしつつ、個々が範囲を広げて活躍できる組織を目指したいですね。

関連するpodcast

直接関係するものではないですが、PM組織について話された回があったのでメモしておきます。
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