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「改善を計測する方法」を学べる / Four Keysで進める改善サイクル - Techmee vol.4 に参加した

Four Keysで進める改善サイクル - Techmee vol.4 に参加しました。LeanとDevOpsの科学で提唱されたFour Keysについて概要と事例を知れるイベントでとても良かったです。

timeedev.connpass.com

connpassページにも書かれているのですが、Four Keysがなぜ重要なのか - 開発チームのパフォーマンスを改善する方法について - yigarashiのブログのブログを書かれたyigarashiさんと、kameikeさんのお二人による発表でした。その後のQAも盛り上がっていました。connpassページからyoutubeアーカイブへのリンクがありますので、ご覧ください。私なりに心に残ったことをピックアップしました。

ピックアップ

30分でわかるFour Keysの基礎と重要性

  • Four Keys:変更のリードタイム、デプロイ頻度、変更失敗率、平均修復時間
  • スループットと安定性の両方を同時に測るために4つある
  • 4つはトレードオフではなく、すべてを同時に高めることができる
  • 研究の結果、Four Keysのスコアが高いほど業績も高いとわかった
  • 有効性が示されたプラクティス:DevOps の能力  |  Google Cloud
  • リファクタリング効果をFour Keysに当てはめるとどれにも効果があることがわかる
  • Four Keysに効果があるなら業績にも効果があると言える
  • 変更失敗率は障害以外にも意図通り動かない失敗も含める
  • 近年 5番目の「信頼性」が追加されている。SREのR(Reliability)
  • いくら素早くリリースしてもユーザーに価値がないと意味がない

「ある程度」まで4keysが良くなるまでの道のりとこれから

  • Four Keys に効果あった取り組み
  • GitHub Flow にすることで小さなリリースはすぐにデプロイするように習慣が変わった
  • コードを反映するプロセスを自動化する
  • 顧客からの問い合わせよりも早く不具合に気付くことが大切
  • 不具合は発生すると考えて準備する
  • ふりかえりの指標にFour Keysを使う
  • ポストモーテムを軸に改善をすると説明しやすい
  • 開発プラットフォームのチームがある

Q&A

※要約しているので、質問と回答は正確ではありません。

Q:Four Keysの指標が良いからハイパフォーマーなのか、パフォーマンスが良いからFour Keysが良くなるか?
A:研究の文脈であれば、Four Keysでクラスター分析してスコアが良かったクラスターをハイパフォーマーと読んでいる。しかし、Four Keys 以外のスキルもあるため、それらの能力が高い人がFour Keysも高いと言える。

Q:デプロイ頻度を高めた方が良いという空気感を作るにはどうすれば良いでしょうか?
A:スタートアップはすでに空気感がある。LeanとDevOpsの科学を読んだ。ビックバンリリースは嫌だよね?から進めるのも良い。

Q:Four Keys を含めた開発の改善はだれが進めている?
A:チームごとのテックリードが決めていたり、全社の技術を改善するチームが働きかけることもある。

Q:オンデマンドリリースするためのテスト環境はどうしている?
A:自動テストもしつつ、影響範囲の手動テストをしている。リリース単位を小さくすることで出来ている。大きめのリリースはプランナーの方にテストしてもらうこともある。オンデマンドリリースはリスクがあるため、修復を早くしたり、リリースを小さくする必要はある。

Q:Four Keys はどの企業でも意味があるのか?
A:改善を繰り返すプロダクトであれば意味がある。

Q:ビジネス都合でリリースタイミングが遅れることもある。そういうデータは除外するのか?
A:チームとして異常値であれば除外すれば良い。ユーザーに届くことと、デプロイは分けて考えても良い。

Q:Four Keys をどのように扱っているのか?
A:BackLogを整理するときにFour Keys にインパクトがあるものから着手しようと話している。

Q:デプロイ頻度がそもそも高いが、今以上伸ばしたいと考えていますか?
A:その点は考えていないが、人が増えたときに低下しないように気を付けたいと思っている。

Q:4つのメトリクスのうち何から導入すれば良いか?
A:デプロイ頻度ははやりやすく、ステークホルダーからのフィードバックが多い。開発者も楽しい。

感想

LeanとDevOpsの科学をまだ読んだことなかったのですがyigarashiさんの発表でどういったものか理解できました。(本も読んでみようと思います。)
ソフト的な目標とビジネス的な目標の関連性を持たせるのは難しいなと思っていたのですが、Four Keysと業績に相関があると聞けて良かったです。
この改善はFour Keysのこれとこれに影響があります。Four Keysが高いと業績も高くなります。そのため、この改善は業績を高めます。という論理がいいですねー。
GitHub Flowにして習慣が変わった話が良いですね。プロセスの変更で期待するのは直接的な効果だけでなく、良い習慣を身につけることもあるのだと気づきました。
Four Keysもそうかもですね。Four Keysの導入で習慣が変わる期待が持てそうです。Four Keysに影響ある改善かどうかって考える習慣がつくと良いな。

勉強会に参加して携えたい問い

本を読んだり勉強会に参加したら問いを作ろうと決めているので、自分に向けた問いを考えます。

  • 今の開発で、Four Keysを測る要素は何があるのか?
  • Four Keysを浸透させるために何ができるのか?

最後に

Four Keysを考えるきっかけになるイベントでした!計測できないものは改善できないとよく言われます。今回のイベントはその「改善を計測する方法」を学べるイベントでした!
発表、運営、参加者のみなさん、ありがとうございました!