ふりかえりについて考えていると、この記事のタイトルが思い浮かびました。
ふりかえりってなんだっけ
KPTだったり、Fun!Done!Learn!だったり、YWTだったり、タイムラインだったり、ふりかえりは色々なフレームワークが存在します。さて、ふりかえりとは何でしょうか?
スクラムガイドのスプリントレトロスペクティブの項目には以下が書かれています。
スプリントレトロスペクティブには、以下の目的がある。
• 人・関係・プロセス・ツールの観点から今回のスプリントを検査する。
• うまくいった項目や今後の改善が必要な項目を特定・整理する。
• スクラムチームの作業の改善実施計画を作成する。
スクラムマスターは、次のスプリントが効果的で楽しいものになるように、開発チームにスクラムプロセスフレームワークの範囲内で開発プロセスやプラクティスを改善してもらう。
これがスクラムのふりかえりの定義です。ふりかえりを雑に説明すると、「対象となる期間の行動を整理して、次がもっと良くなるようにする」だと思います。では、フレームワークはどう役に立つのでしょうか。
フレームワークはあなたに対する質問
ふりかえりの開始早々に「最近、どう?」って聞かれても、質問された側は「どう?って言われても・・・」っと困惑すると思います。でも、「最近、良かったことは?」って聞かれると「あぁそういえばこの間・・・」っと答えやすくなります。
この質問がフレームワークなんだっと気が付きました。
KPTであれば、「最近、良かったことは?続けたいことは?」「いいね!じゃあ、それをもっと良くするためにどうしたら良いと思う?」「うん、いいね。」「逆に良くなかったこと、困ったことは?」「あぁ大変だったね。同じことが起こらないように変えておくことある?」
YWTであれば、「最近、やったことって何?」「色々あったんだね。その中で分かったことって何かな?」「なるほど。じゃあ、次はどうしよっか?」
このように、状況を把握するためのきっかけと、次の一歩を踏み出しやすくするための質問がフレームワークなんだと気づきました。
フレームワークは答えを教えない
もう一つ気づいたことはフレームワークは質問するけど、答えは自分で見つける必要があるということです。当たり前でしょって言われるとそうなんですが、個人的には気づきでした。なので、適切な場面や状況で適切なフレームワークを選ばないと良い答えにたどり着かないし、良い成長に繋がりません。長期間をふりかえる時にKPTだけしても過去の記憶は薄れていて、大切だったことが意見に出ないこともあると思います。そんな場合はタイムラインを使って思い出してから、ふりかえった方が良いと思います。短い期間のふりかえりであれば記憶が鮮明なのでタイムラインを使わなくても有効にふりかえりが出来ると思います。
質問して、相手に気づきを与えて、行動を促進させて、成長させる。あれ、これって
ふりかえりのフレームワークはコーチだ
ここでタイトルに書いたコーチに結びついたのです。
ふりかえりをしなくても経験を積むことで少しずつ成長できる思いますし、良くなっていくと思います。しかし、ふりかえりをして気づきを得ることで成長が加速するのです。
そこで、ふと思ったことがありました。ふりかえりのフレームワークがコーチだとすると、コーチは毎回同じ質問ばかりしてくるでしょうか。きっと違うでしょう。チームや個人の状況をよく観察して、色んな角度からもっと成長するための質問をしてくれると思います。じゃあ、なぜ僕は同じフレームワークを使っているのだろう。ふりかえりと言えばKPT、KPT、KPTっとKPTばっかりで同じ質問に答えていると気づきました。*1 *2
色んな角度から質問されるようにフレームワークを選ぶべきだし、今の状況をすっきりと整理してくれるフレームワークを選ぶべきです。
そして、もっと自由であるべきです。
もっと自由に
Scrum Fest Osaka 2019に参加して、Fun!Done!Learn!を体験したり、1分間KPTでKPTの拡張性を知りました。この時感じたのは感情もふりかえった方が良いということです。私の知っているKPTだと、良かったこと、続けたいこと、起こった「こと」について出やすいと思いますが、感情の部分は出にくいと感じました。*3
仕事するうえで感情は出てきます。嬉しい!悲しい!モヤモヤする!そういった感情も大切でなぜそう思うのか質問することで本人も気づいていない良いことや悪いことが見つかると思いました。
既存のフレームワークを使い続ける必要もないと思うので、慣れてきたらチームでカスタマイズして今の自分たちにピッタリな質問をしてくれるフレームワークを作れると良いですね。
そして、そのフレームワークは僕たちの成長を支えてくれるコーチとなってくれるはずです。
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