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自己理解メソッドでやりたいことを見つけよう!『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読んだ

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読みました。

本書では「自己理解メソッド」と紹介されていますが、自分が本当にやりたいことを見つけるための手法がまとめられた書籍です。ただ読み進める本ではなく、紹介されるステップを実際にやることで最終的に自分のやりたいことが見つかる書籍になっています。

「やりたいことが分からない」「やりたいことがない」と言う方にはお勧めできます。シンプルな図表や優しい文体で読みやすい本ですので、読書が苦手な方でも読み進めやすいと思います。

私はチームや組織を軸に学んだり、開発を進めたりすることが好きなので「やりたいことが分からない」という状態ではありませんが、複数の方からお勧めの本として紹介頂いたので読んでみました。読んでみてどうだったかというと、「自己理解メソッド」の方程式はシンプルで分かりやすかったですし、ステップに沿ってワークしてみることで新しい気づきもありました。読んで良かったなと思っています。

それでは本書の内容に触れながら、私の感じたことをまとめていきたいと思います。また、本書の概要を知りたい方は著者が説明している動画がありますので、合わせてご確認ください。
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目次

1 「やりたいこと」探しを妨げる5つの間違い
2 なぜ「やりたいことが分からず迷い続けてしまう」のか?
3 「やりたいこと探しを最速で終わらせる公式」自己理解メソッド
4 人生を導くコンパス「大事なこと」を見つける
5 「得意なこと」さえ見つければ何でも仕事にできる
6 「好きなこと」を見つけて努力とサヨナラする
7 「本当にやりたいこと」を決めて「本当の自分」を生き始める
8 「人生を劇的に変える」自己理解の魔法

シンプルな公式

本書ではやりたいことを直感ではなく論理的に見つけられるメソッドを紹介されています。そのときの軸になる公式が以下です。

好きなこと × 得意なこと × 大事なこと = ほんとうにやりたいこと

好きなこと、得意なこと、大事なこと、それぞれは以下のように定義されています。

好きなこと:情熱がある分野のことです。関わるだけで楽しかったり、興味があってもっと知りたいと感じることです。
得意なこと:自然と人よりも上手く出来ることです。頑張らなくても無意識にしてたり、他の人がなぜできないのか分からないことです。
大事なこと:価値観とか、なんのために生きるのかという人生の目的のことです。まわりの人や社会に与えたいことは仕事の目的にもなります。

なるほど。やりたいことを分解して解像度を上げる分かりやすいですね。

以前やりたいことがない人と話したとき、「あなたはあれが得意ですね。これが得意ですね」とその方の出来ていることをお伝えしたけど、「それはできるけど、やりたいことではないです」という会話になりました。得意なことだけでなく、好きなこと、大事なことについても一緒に話せればよかったな。

ワークは自分をふりかえるのに良い時間<大事なこと>

本書を読んだ理由に年末年始で新年の目標を決めるのにも使えそうだと思ったからもあります。そのため時間をかけてワークにも取り組みました。

ワークは本書の質問に答えながら進めていきます。例えば大事なことを見つける質問の一つが「尊敬する人やキャラクターは誰ですか?その人のどんなところを尊敬していますか?」です。他にも「今の社会に何が足りないと思いますか?」という質問もありました。

大事なことを色々な角度から深ぼる質問ですね。それによって出てきたキーワードをKJ法のようにグループ分け、グループに名前付けをして自分の大事なことを整理していきます。

それから出てきた私の大事なことは「楽しい」「熱中」「チャレンジ」「寛容」「自由」の5つになりました。一つ一つのキーワードとキーワード同士の繋がりは以下です。
自由:特定の何かに囚われず柔軟に過ごしたい
 ↓ 執着を手放し固定観念なく物事を見れることで、起こったことに対してフラットに考えられる
寛容:人に対しても物事に対しても、目の前で起きたことはポジティブに受け止める
 ↓ 寛容さが失敗を恐れずチャレンジする土台をつくる
チャレンジ:ちょっと失敗しそうなぐらいが面白い
 ↓ チャレンジしているときは熱中できる
熱中:熱中して取り組める
 ↓ 熱中するほど真剣な時は何してても楽しい
楽しい:自分の人生を楽しめている

自分の大事なことを改めて整理し、直感的な感覚と相違がないことがわかりました。

このように自分と向き合うと、大切なことに時間を使えている気がして心地よかったです。また、一度整理しておけばあれこれ考える時の判断基準にもなるので良かったです。

ワークは自分をふりかえるのに良い時間<得意なこと>

得意なことも同じように質問に答える形式で自分を理解していきます。このワークの説明で良いとおもったのは「自分を変える努力はおしまいにして、自分を活かす努力を始めましょう」というものです。苦手な分野ってどんなに努力しても100点を取れることはないからコスパは悪いと思っています。(努力が無駄になることはないですが)それなら、赤点を取らないレベルでとどめて得意な部分を伸ばした方がその人らしさにつながると思います。(赤点でも良い部分もあったりする)

個人的にはこのワークは難しかったです。過去のエピソードから得意なことを見つけていくのですが、昔のことを覚えていない……。あと、スキルと得意なことは違うと説明があり、理解はしたつもりですが、これはスキルなのか?得意なことなのか?と迷うことがありました。

しかし、難しいながらも進めると自分では気づいてなかった自分に気づけたワークの一つでもありました。

得意なことは数が出るので一部紹介します。
・新しいことを学び続けること
・人の話を聞くこと
・人が楽しめるように準備をすること
・人が集まる場をつくること
などなど

「もっとこうすれば良かったと感じていることは?」という質問を考える時、コミュニティの人たちとコミュニケーションを積極的にとって話せれたら良かった。と出てきて、自分でも「そんな風に思ってたんだ!?」と気づけました。

ワークは自分をふりかえるのに良い時間<好きなこと>

こちらのワークは分かりやすかったです。ワークを通して好きなことって案外気づけないかも?と思ったので取り組んで良かったです。

たとえば、「好きなことなんですか?」と質問されても好きなことを見つけにくいですね。それで答えられる好きなことは質問されなくても分かってると思います。

本書で使われていた質問を一部紹介すると「お金を払ってでも勉強したいことは?」が使われていました。何かしらコストをかけてでも取り組みたいことを意識すると好きなことは見つけられそうだなと思います。

好きななことも数が出るので一部紹介します。
コーチン
アジャイル
・組織論、インテグラル理論、U理論
・UX
・リーダーシップ
・コーヒー
・写真
・音楽
・料理
など

これまでを組み合わせる

ワークを進めると「好きなこと、得意なこと、大事なこと」が洗い出せているので方程式に合わせて組み合わせてみる感じです。ただ、組み合わせるだけなのですが、難しい。一番難しかったです。こちらはまだしっくり来た組み合わせは見つかっていませんので引き続き考えてみたいと思います。

難しい理由は、今までは自分の内側の考えを出すため、答えは自分の中にありました。組み合わせのフェーズでは外側に向けて何が出来るのかを考えるフェーズで答えは自分の中にないので難しく感じるのだと思います。

例えば
(好き)コーチング・アジャイルインテグラル理論  × (得意) 新しいことを学び続ける・人が楽しめるように準備をする × (価値観)楽しい
=社内コーチ?、社内にあった理論をメンバーに伝えていく?

社内コーチ?という考えが出たときも、もともと考えていたから出てきたことで、本当にやりたいことなのか?と問われると少し自信がありません。ただ、Chapter1でやりたいことを見つけたとき運命的な感覚はなく、最初は興味レベルという記述もあったのでこの感覚で正しいのかも?と思ったりします。

1人で本を読んでも詰まったり、不安になったりする

(人によると思いますが、)私の場合は一人で考えるよりも対話しながら整理する方が得意です。そのため、本を読みながら進めていても「あれ、合ってる?」と不安になったり、「組み合わせが思いつかない……」と詰まってしまうことがありました。それでも、やさしい本なので最後までやり切ることも出来ました。

本という性質上仕方ないのですが、人と話しながら出来るとより自己理解が深まるのになぁと思いました。

まとめ

自己理解メソッドの重要性

  • 本書では、「やりたいこと」を見つけるための具体的なステップが紹介されています。
  • 自己理解メソッドは直感ではなく論理的なアプローチで、「ほんとうにやりたいこと」を見つける手助けとなります。

「好きなこと × 得意なこと × 大事なこと」の方程式

  • シンプルな公式により、「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」を組み合わせて本当にやりたいことを発見することができます。
  • それぞれの要素の解像度を上げることで、より具体的な方向性が見えてきます。

ワークを通じた自己理解の重要性

  • 好きなこと、得意なこと、大事なことを見つけるために提案されたワークは、具体的な質問やアクティビティを通じて自分を深く知る手助けとなります。
  • 過去のエピソードを振り返ることで得意なことを見つけ、コストをかけてでも取り組みたいと思うことを見つけるワークも興味深いものでした。

好きなこと、得意なこと、大事なことを組み合わせる挑戦

  • それぞれの要素を洗い出し、組み合わせることで新たな可能性が広がります。
  • 具体的な例を挙げながら、これらを組み合わせて「ほんとうにやりたいこと」を見つける過程は充実感を得られます。