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アジャイル、スクラムが好きなITエンジニアが日々から学んだことをアウトプット

スクラムで目指すべき自己組織化チームになるために / エラスティックリーダーシップを読んだ

スクラムガイド(2017年度版)を確認するとスクラムマスターは自己組織化・機能横断的になるように開発チームを支援する責任があると書かれています。しかし、どうすれば開発チームを自己組織化できるのかについては書かれておらず、スクラムフレームワークに沿いながら必要な支援を考える必要があります。今回は自己組織化の知識を得るためにエラスティックリーダーシップを読みました。

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

自己組織化とは?

自己組織化とは何か。スクラムガイドには以下のように書かれています。

自己組織化チームは、作業を成し遂げるための最善の策を、チーム外からの指示ではなく、自分たちで選択する。

本書には以下のように書かれています。

自己組織化されたチームとは、意思決定の機会や生産的に前進する際に、リーダーであるあなたから独立して機能するチーム

いずれも、リーダーからの指示ではなく自分たちで何をするかを決定して、行動していくチームだと定義されていますね。個人的にはサッカーチームが自己組織化の例えとして分かりやすいと思っています。監督の分析した対戦相手のデータとそれに対応する戦術の説明を試合前に行いますが、試合が始まった後は選手1人1人がチームとして勝つために何をすれば良いか選択し続けます。1秒1秒で状況が変わるので監督が細かに指示を出していては勝てないのです。指示を待つ選手がいると勝てないのです。自己組織化しないと勝てないのです。
このように、複雑で変化の激しい状況に挑むためには自己組織化が必要になります。

開発チームのモードによって支援方法が異なる

では、どうやって自己組織化したチームになるのか。本書では「自己組織化モード」「サバイバルモード」「学習モード」の3つのチーム状態があると書かれており、それぞれ異なったアプローチ方法で自己組織化モードを目指していくと書かれています。

この視点はとても大切だと思いました。指揮統制型リーダーシップ、サーバントリーダーシップをチームの状況に応じて常に重心を移動しながら行動しましょうっと言うことです。本書を読むまではリーダーとなる人の個性で指揮統制型リーダーシップ、サーバントリーダーシップの違いが生まれると思っていました。しかし、自己組織化したチームを育てるためには状況にあったリーダーシップを取る必要があり、苦手なリーダーシップタイプも出せるように練習しておく必要があります。

ふりかえりで成長を促す

チームの状況が把握できた後は成長するための行動が必要です。本書ではクリアリングミーティングが紹介されています。スクラムのレトロスペクティブ(ふりかえり)と同じだと思いました。
アジャイルなチームになるためにはまず"ふりかえり"って話も聞くので、自己組織化を目指すうえで重要な活動ですね。自分たちで課題を見つけて、自分たちで改善案を出して、自分たちで良くしていくサイクルは色々な課題を自分事として考えるきっかけにもなるため、僕も採用することが多いです。

コミットメント言語

仕事をしているとき、僕たちは多くの事を約束します。「〇〇を作ります」「○○を提出します」「○○までに調べておきます」約束の連続です。約束するときに不安があったり、分からないことが含まれていた場合、あいまいな回答をするときがあります。「今週中には不具合が修正できると思います。」「今週、やろうと思ってます」このような曖昧だったり、希望が混ざった約束とは違い、明確で制御できる約束をすることをコミットメント言語と呼ばれています。
このコミットメント言語を使うには心理的安全性が必要だと感じました。約束しても色んな予定外が発生して守れないこともあります。そんな時はいち早くチームに報告し対策を考えるべきです。しかし、心理的安全性が低いとネガティブな報告が遅れ、その影響でサバイバルモードに突入する可能性があると思います。

さいごに

リーダーになる方やチームビルディングに興味のある方におすすめできる本です。どうリードすれば良いか分からないとき、チームのモードを把握するところから始めることで迷いが減ると思います。