はんなりと、ゆるやかに

アジャイル、スクラムが好きなITエンジニアが日々から学んだことをアウトプット

アジャイルリーダーシップサミット 2019 に参加して現場の大切さに気づいた

2019/07/08に開催されたアジャイルリーダーシップサミット 2019 に参加してきました。
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基調講演と12:00~18:00 までOSTでした。基調講演の瀬谷ルミ子さんによる紛争地の武装解除というテーマはソフト開発と縁の遠い話でしたが、最後の最後まで、細部の細部まで興味深い内容でした。お話を聞きながら自身のソフト開発に当てはめようとしてみたり、スケールが大きすぎてただ圧倒されたり、一言で言うと凄かったです。

OSTは皆さんが前のめりに色々なセッションで対話されていて圧倒的な熱量でした。今回は一人での参加でしたが、別の勉強会でお会いしたことのある方々や初めての方々と出会いがあり、とても楽しかったです。印象に残ったことを中心にまとめていきます。

基調講演:瀬谷ルミ子さんによる紛争地の武装解除

対立関係や意見不一致の究極形である紛争をどう解決しているかというお話でした。
対立している民族同士の意見を聞き、共通のニーズから和解しやすい場を作ったり、聞く耳を持たない相手との交渉方法だったり、現地の人の力で平和を保てるように支援したり、緊張度の高い現場で状況に合わせた行動をされている姿は尊敬の一言です。

お話の中で特に印象に残ったベスト3を紹介したいと思います。

期限が来る前に行動するべき

紛争は急に起こるのではなく予兆があり、そのタイミングで解決しないと「あのとき行動すれば防げたのに。。。」が起こるそうです。「あらゆる選択肢には使用期限がある」この言葉に重みを感じます。

開発も人間関係や開発方針や設計方針など、なんだか嫌な予感がするなぁってタイミングがあります。実際に問題が起こってから「そうなると思ってた」では意味がないので、そのタイミングを面倒がらずに行動したほうが良いと思いました。「なんとかなるだろう」「誰かが解決するだろう」が取り返しのつかない事になります。
また、情熱も冷めていくので心が熱いうちに半歩でも一歩でも進めたほうが良いですよっとアドバイスがありました。

平和のレベルを下げる

殴ったり傷つけたりしない状態を平和とすることがあるそうです。成功しやすいゴールを設定して成功体験を積み重ね、それを維持することが大切だとお話がありました。

Fearless Changeでも「小さな成功」のパターンがありましたし、DevLove Xの横道さんのスライドでも「最初の成功にこだわる」がありました。

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

ykmc09.hateblo.jp

新しいアイデアを広めていく場合の最初の一歩は100点をゴールにせず、10点のゴールを設定して成功体験から「これはいける!」感を感じてもらうことが大切ですね。そのあと、少しずつ10点を積み重ねて100点でも200点でも目指していきましょう。

敵対する民族間で和解してもらうには共通のニーズを探るところから始める

ポジティブな方向に進めるため「和解しましょう」と話しても紛争の被害者を傷つけてしまう可能性があると話されていました(簡単に加害者は許せない)。和解するためには、それぞれの共通ニーズを探して和解しやすい場を作っていくそうです。

開発も「アジャイルで進めましょう」では抵抗する人も出てきたり、そもそも上手くいかない事があります。一緒に働くメンバーと課題を見つけたり、目指したい姿を話し合って共通のニーズを見つけることが大切だと思いました。その中でアジャイルに関する技術で解決できるものがあれば導入すると良さそうです。

OST

かなり多くのセッションが立ち上がりました。この写真も一部です。
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参加したセッションを少しずつ紹介していきます。

いい感じなプロダクトバックログの分割方法

1スプリントでは終わらないプロダクトバックログアイテム(PBI)をどのように分割すればプロダクトオーナー(PO)が優先順位に並び替えできるのか

□印象に残った事

  • プロダクトバックログアイテムの分離はPOだけでは判断できない(どう分割出来るかわからない)ため、開発チームと一緒に考えたほうが良い
  • ちょうど良いサイズはチームごとに違うので一般的な回答はない
スプリントゴールの必要性

PBIで作るものは決まっているのに、それとは別にスプリントゴールはいるのか?

□印象に残った事

  • チームとして何を作るのかと、チームとしてどう在りたいかをスプリントゴールに設定する
  • プロダクト以外の事もスプリントゴールに含める(メンバーの育成、プロダクトの創造、などなど)
Management3.0

人ではなくシステムや組織をマネージメントするManagement3.0について座学とワークショップの体験(ムービングモチベーターズ、デリゲーションポーカー)。

□印象に残ったこと

  • 働くことに対するモチベーションは人それぞれ違う。それは良い悪いではなく、ただの違いなので理解しあうことが大切。
  • 管理者とメンバーで各作業について権限の認識を合わせることは自律的な組織にするうえで大切。
モチベーションって何?

あの人はモチベーションが低い。あの人はモチベーションが高い。よく聞くモチベーションとは何なのかを議論したい。

□印象に残った事

  • モチベーションに高い低いはなく、全員がモチベーションを持っていてモチベーションの関心が違うだけ。
  • モチベーションについて考えずに行動している人もいるので、考えるきっかけ作りはした方が良い
スクラムチームのスケジュール

整理できていないプロダクトバックログがあり、スクラムマスターは何をするべきか。

□印象に残った事

それぞれのセッションを通じて

色んな手法やテクニックはありますが、それが有効かどうかは現場の人しか判断できないという事を感じました。書籍や勉強会で色々な考えを身につけて、各現場で話し合って自分たちの「より良い」を探し続ける事が大切ですね。
アジャイルスクラムを導入すること実践することが目的ではなく、プロダクトやビジネスを良くすることが目的なのは知っていたし頭では理解していたつもりですが、スクラムで開発したい欲があり、偏っていたなぁーっと反省です。そして、そーいえば過去にそんなスライドを見たことがあったなと思い出しました。
※今回のアジャイルリーダーシップサミットのスライドではなく、RSGT2017でShiibaさんが発表されたスライドです。

まさに、これです。スクラムおばけ。いい表現ですね。

さいごに

基調講演、OSTを通して一番の収穫は現場のニーズとレベルに合わせた改善を繰り返していくことが大切だということです。その改善の引き出しを増やせるように色々なことを学んでいきたいなと思います。「開発はスクラムで進めるんじゃない!現場に合わせて改善するんだ!」
とても大切な事を学べた1日でした。
基調講演の瀬谷ルミ子さん、スタッフの皆さん、参加者の皆さん楽しく学びのある時間をありがとうございました。