はんなりと、ゆるやかに

アジャイル、スクラムが好きが日々から学んだことをアウトプット

Notion の同期ブロックが「ブロックのグループ化」としても使えそう

Notion に同期ブロック(synced blocks) という機能があります。2021/06/09にリリースされた機能です。この機能を使うとブロックをグループ化できることに気づきました。

同期ブロックとは

同期ブロックはその名の通り、ブロックを別のページにリンクでき、同期できる機能です。手順は簡単です。同期したいブロックを選択し、「同期ブロック」を選択すると同期ブロックになります。同期ブロックのリンクをコピーして別の場所(別のページもOK)にペーストすると同期されたブロックがコピーされます。中身を編集すると、同期されたブロックに反映されます。
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同期ブロックでブロックがグループ化される

同期ブロックは複数のブロックを1つの同期ブロックとして扱えます。ということは、複数ブロックをグループ化したことになると気付いたのです。

以下のように、見出しとリストを一緒に移動したいと思ってもブロック単位でしか移動できませんでした。(見出ししか動かない)
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しかし、複数のブロックを同期ブロックにしてしまえば、グループ化されて一緒に移動できます。便利!f:id:iucstscui:20220203223758g:plain

トグル見出しでもグループ化できるのでは

それはそうです。トグル見出しを使うと同じようにグループ化されて一緒に移動できます。便利!でも、下三角が表示されたり、インデントが下がったり見た目が変わってしまいます。トグル見出しが良い場面もありますが、見た目が変わらない方法でグループ化したい場合は同期ブロックです。同期ブロックの場合は複数選択して一気にグループ化できるのも便利ですね。
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そもそも同期ブロックってどういうときに便利なの?

ホーム画面に情報をまとめる時に便利だと思っています。(ホーム画面は各ページに散らばっている「タスク管理」、「メモ」など、頻繁にアクセスする情報をまとめたページです。)ホーム画面に常に目に入れておきたい情報を同期ブロックにしておけば、専用のページで更新した場合も同期されるため、常に最新を保てて良さそうだと思いました。「目標」とか常に目にしておきたい情報にはぴったりですね。

参考

Builders Box - ON AIR #6 エンジニアリングマネージャーに参加して得たこと

Builders Box - ON AIR #6 エンジニアリングマネージャー に参加しました。
sansan.connpass.com

Builders Box のイベントはconnpassだけでなく、Builders Box の公式ページからも申し込みが出来ます。会員登録は必要ですが、同時通訳でイベントを聞けるので私のような英語ができない方はこちらが良いでしょう。また、後日開催レポートも書かれるので会員登録するメリットは大きいと思います。
buildersbox-online.com

さて今回のイベントは『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』の著者であるCamille Fournierさんがエンジニアリングマネージャー について話したイベントです。贅沢なイベント!
開催レポートは公式でも書かれるので、イベントの内容の詳細ではなく心に残ったことを中心にまとめていきます。

デバッグするようにマネジメントする

今回、心に残った第一位です。エンジニアリングとマネジメントの共通点は3つあって「デバッグ」「共感力」「判断力」だと紹介してくれました。その「デバッグ」に関してです。

デバッグといえば、プログラムの不具合を調べて修正する行為のことです。開発中は多くの時間をデバッグに費やし、デバッグ中は「仮説を立てて調べる」を繰り返します。「動きが〇〇だから条件式が間違っているのではないか?」「動きが〇〇だから計算が間違っているのではないか?「動きが〇〇だから△△ではないか?」

これが、マネジメントにも役立つということです!?

チームの開発速度が落ちているという問題があったときも、「技術的負債が溜まっているのではないか?」「〇〇さんのモチベーションが落ちているのではないか?」「コミュニケーション不足があるのではないか?」というように事象から仮説を立てて対処する点では一緒だよって話でした。

ストーン

胸にストンと落ちました。システム思考を学び、プログラム以外もシステムとして理解できるということを知りました。システムならデバッグできます。プログラムと同じように問題があれば「仮説を立てて調べる」を繰り返せばいいんですね。
ただ、デバッグも違いはあります。プログラムとマネジメントの違いはフィードバックループの速さの違いです。プログラムは早ければビルドエラーですぐに気付けますが、マネジメントは時間がかかります。半年、1年かかることもあるでしょう。そういった違いはありますが、デバッグできると考えると急に身近に感じて、見え方が変わってきました。こういったイベントに出ると何回かに1回、視界が広がるようなイベントがあります。今回はまさにそれです。

ふりかえりはプロセスの自動テストのようなものかも知れない

今回のお話でもプロセスの問題は「ふりかえり」で見つけるとおっしゃっていました。僕も「ふりかえり」は大切だと考えているので毎週行っています。チームや組織をプログラミングで例えると、

「ふりかえり」を定期的に行うということはプロセスを自動テストするようなもの

だと思いました。

毎週、決まった時間にチームで集まり、自分たちの働き方について「良かったこと」「悪かったこと」を話し合うという行為は自分たちのシステムについて自分たちでテストする時間なんですね。プログラムと違って自働化はできないため、フレームワークにするんでしょうね。

そう考えるとテストファーストの考えを取り入れて「チャレンジ(Red)」→「改善し成果が見える(Green)」→「定着化(Refactor)」が定例で行えると良さそうですね。

やはり大事な、謙虚

エンジニアリングマネージャーになるとコードを書く時間が減り、プログラムのシステムの理解も減ります。その状態で判断・決断する必要があります。そのとき、必要になることはエンジニアへの問いかけです。分からないことは謙虚な姿勢で質問するのが良いと紹介頂きました。でも、Badパターンがあります。ステークホルダーからの技術的な質問が分からず、エンジニアに確認するという状態が続くと、ただの伝言ゲームになりエンジニアリングマネージャーがボトルネックになるということです。聞けばいいと思わず、知るための努力、学習は継続し続けることが大切です。自分は分かっているという思い込みをなくして、学習を継続しましょう。

まとめ

Builders Box - ON AIR #6 エンジニアリングマネージャー に参加しました。とても良いイベントでした。チームや組織をデバッグするという考えを得れたことは大きそうな気がします。これからの開発に役立てたいと思います。
運営の皆さま、参加者の皆さま、ありがとうございました!

その他

登壇されたCamille Fournierさんのブログ
skamille.medium.com

ビジネスとしても使われるアジャイルを知る

ソフトウェア以外の色々な業界でアジャイルという単語を目にする機会が増えました。大量生産で成長してきた時代から多様化するニーズに応えるための手段としてアジャイルが注目されているようです。ソフトウェア開発だけでなく色々な業種で活用されているアジャイルで重要なことは何なのか。それを知るのにちょうど良い雑誌が発売されたので読みました。

www.dhbr.net

DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビューの2022年2月号特集「アジャイル化するプロジェクトマネジメント」です。本誌では「アジャイル化するプロジェクトマネジメント」として5つの記事が特集されています。本特集を読んで気づいたこと、思ったこと、考えたことをまとめていきます。

共通の目的・目標が重要

インセプションデッキの「我々はなぜここにいるのか」、スクラムの「スプリントゴール」、プロダクトオーナーとチームで「なぜ」の認識を合わせる「ユーザーストーリー」、目標管理ツールの「OKR」など、アジャイルを学ぶと出会う手法には目的・目標に関するものがいくつかあります。本誌の特集でも目的・目標を重要な要素として取り上げられていました。本誌の内容と経験から「良い目的とはなにか」について考えてみました。

関係者全員が重要だと思える目的・目標を自分の言葉で設定できている

「関係者全員が重要だと思える」関係者にはプロジェクトメンバーも含まれますし、ステークホルダや上司も含まれます。内外から認められ、共感を得る目的はそのプロジェクトに携わるモチベーションにも繋がりますし、協力も得やすいです。また、重要だと思えていると自分ごと化でき、自律的に行動するチームの第一歩となります。
「自分の言葉で設定できている」どんなに素敵な目的も「言われたから」の一言で台無しになります。目的を周りに伝える時は自分の言葉で話すことが大切だと思っています。発信する側にも自分ごと化が必要です。

学習が成功のカギ

2年前、「顧客に寄り添いながら継続的に学習している状態がアジャイルじゃないかな」という記事を書いたとおり、「アジャイルとは学習し続けることである」のようなことを書きました。今も変わらず同じようなことを思っています。
本誌でも「柔軟」や「実験」、「学習」というキーワードでプロジェクトを進めながら学習することの大切さが書かれています。重要なことは「進めながら学習すること」だと思います。仮説をたて行動することで新しい情報を経て、それをもとに判断して仮説を立てる。さらにその仮説をもとに行動する。これを繰り返して学習していくのです。「仮説→行動→ふりかえり」を早い速度で回せる組織が勝てる組織だととも本誌で書かれています。

リーダーに必要な能力

複数の特集でリーダーの重要性と影響力が語られている。リーダーが持つべきスキルも語らており、項目は「プロジェクト管理スキル」「ドメイン知識」「戦略とビジネス感覚」「リーダーシップと変革管理」「敏捷性と順応性」「合意形成」「責任」「エンパワメント」などです。
本誌にはこのように書かれていますが、リーダに必要なスキルはプロジェクトの特性、会社の風土によっても変わりそうですね。自分たちでリーダーに必要なスキルを定義し満たせているかどうか、伸びしろはどこか確認するのも良さそうです。
僕がリーダが持つべきスキルを3つ挙げるとすると「課題管理」「仕組みづくり」「リーダーシップ」です。
「課題管理」プロジェクトを進めると新しい課題が見つかります。その課題を計画的に解決できるかどうかがプロジェクトを円滑に進めるコツだと考えています。「仕組みづくり」プロジェクトでは色々な仕組みがあります。プロジェクトによって必要な作業が違うため一概には言えませんが定例のミーティングや情報共有、CI/CDなどプロジェクトの運営寄りから実装に近い色々な仕組みがあります。ピープルマネージメントも技術マネジメントもどちらも適切な仕組みを導入することは成功の近道です。「リーダーシップ」リーダーをしていると不足している情報の中、物事を決める必要が出てきます。それ以外にもプロジェクトを全員で前に進めるため、リーダーシップは必要だと思います。

まとめ

普段もソフトウェア開発のアジャイルに絞って学んでいるわけではないため、新しい情報は少なかったです。(プロジェクトキャンバンスやアジリティハックなど知らない情報もありました。言葉の通り少なかったです。)しかし、大企業がどのようにアジャイルを活用しているのか知れたことは刺激がありました。本誌でも取り上げられたアジャイルの要素は長く重要だと考えられるものだと思います。
ソフトウェア業界を飛び出して広がりを見せるアジャイルは興味を持って長く学んでいます。その知識を活かして幅広く活動したいと思いますし、新たな経験をして、さらに成長したいと思えました。

Notion+Mermaidを使うとテキストでロジックツリーが書ける

Notion で ロジックツリーを書きたいと思っていたら、Mermaid を使うとできそうだったのでまとめておきます。ロジックツリー以外にも色々な図が書けます。

結論

  • ちょっとしたものなら手軽&気軽に使えて良さそう
  • コードが大きくなると図が小さくなって少し見にくい
  • Notion の表現の幅が広がる

Mermaidとは

JavascriptベースのMarkdown構文で書ける作図ツールです。
mermaid-js.github.io
フローチャートやシーケンス図、クラス図、ユーザージャーニー、パイチャートなど、多様な図を表現することが出来ます。また、フローチャートを応用して、ロジックツリー図、マインドマップ、ループ図、なども書けます。

書き方

/codeでコードブロックを設定します。
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言語を Mermaid にします。表示は分割コードプレビューが選べます。コードを書きながらプレビューが見れる分割がお勧めです。書き終わったらプレビューにしておくと図だけになって資料として見やすくなると思います。
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フローチャートを使ってロジックツリーのようなものを書いてみた

このブログで書くことをまとめてみました。
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使った構文
flowchart LR
 フローチャートの方向を示します。LRは左から右、TDは上から下です。
Top[Notion..書ける]
 記号にIDをふれます。長い名前の記号に使うと便利です。
「-->」
 記号同士を繋ぐ線画書けます。
 -- hoge -->と書くと線の途中にコメントが書けます。

ループ図もこんな感じで書けます。

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コードが大きくなると図が小さくなって見にくい

コードが大きくなると図は表示サイズに合わせて縮小されます。大作マインドマップを作ると小さくなり文字が見えなくなるだろうと感じました。
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まとめ

Notionはデータベースや他との連携などで幅広い使い方がありますね。他の使い方も探索したいと思います。

VSCode Notion を試してみた

NotionをVisual Studio Code(VS Code)から閲覧できる拡張機能(VSCode Notion)を試してみました。

marketplace.visualstudio.com

インストール方法

VS CodeのExtensionsでNotionを検索するとVSCode Notionが見つかりますのでインストールするだけです。
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設定

さきほどのインストール方法の歯車のボタンから設定画面に遷移し、Notionのアクセストークンを設定します。
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アクセストークンの取得方法

My integrations のページからNew integrationボタンを押し、新しいintegrationを作ります。
www.notion.so

作成したあと「Internal Integration Token」をコピーしアクセストークンとしてペーストします。
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使い方

「Ctrl+Shift+P」でコマンドパレットを開き、「VSCode Notion : Open A Notion Page」を選択し、NotionのURLを入力するとVSCode からNotion のページが閲覧できます。
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まとめ

  • VS Codeから閲覧できる拡張機能(VSCode Notion) を確認しました。
  • 見れないページがあるため、設定周りで足りていない部分がありそうなのですが、いまいちわからなかったてす。

2021年 ブログのふりかえり

2022年も始まりましたが、2021年のブログのふりかえりをします。

全体

PV数は昨年の約30,000から約50,000と伸ばすことができました。PV数伸ばすために書いているわけではありませんが、見ていただけていることは素直に嬉しいです。

四半期ごとにふりかえる

各期でどんなブログを書いたかふりかえってみます。

⛄1-3月

この時期は忙しくて小出しの記事が多めでした。そんな時期に個人的なお気に入りは以下の記事です。

今もその書籍で学んだ方法で考えることができています。特に書評を書くときは参考にしていて、本を読みながら思いついたことをメモに書き出して最後にまとめるようになりました。
iucstscui.hatenablog.com

🌸4-6月

この時期のお気に入りの記事は2本です。

Visual Studio Codeプラグインを使ってみた記事なのですが、一つ一つの機能について確認しながら書いたことでかゆいところに手の届く記事になったと思っています。
iucstscui.hatenablog.com

2021年度は図解を練習することを目標にしていました。その目標に対して行動できたことは良かったなっと思っています。
iucstscui.hatenablog.com

🌞7-9月

8月に CEDEC2021 に登壇しました。CEDECという大きなイベントで発表できたことはとても有難かったです。資料作りや発表練習をしながらもブログを続けたことは我ながらよく頑張ったと思います。そんな中書いた記事のお気に入りは以下です。

僕がブログを続ける理由は新しいことを学び続けるためです。「毎週1本ブログを書く」と決めることで学ぶきっかけを作っています。今年はGitHubAction、VisualStudioCode、この2つについて多く調べたと感じています。ブログを続けているからこそ調べた技術なので、この時期のお気に入りとしたいと思います。
iucstscui.hatenablog.com

🎄10-12月

この時期のお気に入りの記事は以下です。僕の中ではどちらも同じような記事です。

上記でも書いた通り、基本的に自分が学ぶためにブログを書いています。そのスタンスは変わらないのですが、この2つの記事は「どういった記事を書けばアジャイル関連を学ぼうとする人に役立つのか」も考えて書いた記事です。対象読者を考えて書けた個人的には新しいスタイルの記事です。
iucstscui.hatenablog.com
iucstscui.hatenablog.com

まとめ

あらためて1年間書いた記事をふりかえると、今年も頑張ったという気持ちと、ブログを書くことで学ぶ習慣がついていると実感します。2022年も引き続き書いていきたいと思います。

コーチング・バイブルを読むとコーチングを体系的に学べる

コーチングについての理解を深めようと書籍を読み進めています。今回はコーアクティブコーチングを体系的に学べるコーチング・バイブルです。

そもそも、コーチングに興味を持ったのはスクラムマスターの必要なスキルに「コーチング」が含まれていたからです。スクラムマスターとして成長するために学びはじめました。問題解決や目標達成のための気づきを促して、自律的/自走/自己管理型というキーワードが似合うチームを目指します。

それでは、本書で気になった部分をまとめていきます。

コーチングとは「その人にとって充実した日々を過ごしてもらうため」の支援

人はより質の高い、つまり、より充実感に満ちあふれて、よりバランスのとれた、より味わい深い人生を求めてコーチングを受けにやってくる

本書でコーチングとは「その人にとって充実した日々を過ごしてもらうため」の支援だと書かれています。「その人にとって」とあるように、人やチームによって価値観や目標、状況が違うため、それぞれで支援方法は変えたほうが良さそうですね。

スクラムマスターとしてチームを支援する場合も同じで、チームごとに必要なプラクティス、必要な考え方が変わります。チームやメンバーを観察して、今まさにぴったりな問いかけをして、学びのきっかけを作りたいと思います。

コーアクティブコーチングの4つの信念

コーアクティブコーチングの4つの信念は以下のとおりです。

  • 人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である
  • その人すべてに焦点をあてる
  • 今この瞬間から創る
  • 本質的な変化を呼び起こす

こちらは、CTIジャパンのページにも書かれています。

www.thecoaches.co.jp

人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である

簡単に言うと「人の可能性を信じる」ですね。クライアントにとって難しい課題に取り組んでいて、クライアントが諦めそうなときもコーチはクライアントを信じられるかどうかが試されます。どんなに劣勢でもクライアントなら乗り越えられる力があると考えてコーチングするのです。

コーチがクライアントを100%信じるとクライアントは勇気を出して進めるんだと学びました。

その人すべてに焦点をあてる

別の言い方をすると、マネージャーがマネージするのは人であり、問題ではないということです。

どうしても、開発中に問題があるとその問題を解決しようと自ら手を動かしてしまいます。問題がメンバーやチームにどう影響を与えるか考えて、成長や気づきの要素があれば、問題ではなくメンバーやチームに対してアクションを取ったほうが良い場面もあると思いました。個人的にはこの信念が一番新しい発見がありました。

今この瞬間から創る

計画的に進めるのではなく、今まさに起こっている感情や衝動に反応して進めるということです。

そのためにも重要なスキルは傾聴だと感じました。本書では傾聴を3つのレベルに分類しています。レベル3(最も高いレベル)で傾聴し、話している言葉以上の空気を感じ、それに反応します。

僕は空気を読みすぎて、先回りして問題を解決しようとするところがあります。そこは人やチームの可能性を信じて、人やチームにアクションを取ったほうが良いんでしょうね。

本質的な変化を呼び起こす

具体的事ばかりに目を向けていると表面的な変化しか起こせません。やることリストを進めるだけでなく真に充実した人生を歩めるように、具体的な事とつながる本質的な価値に気づいて、変化を起こします。そのためにはクライアントにとって深い気づきが必要になります。

チームが目の前の問題ばかりに気を取られないように全体を捉えることが大切ですね。コーチングとは違いますが、システム思考やロジカルシンキングも活用できそうだと思いました。

4つの信念を活用して

どの信念もコーチングだけでなく、チームが成長するために重要な考えだと思いました。スクラムマスターが秘書的な動きでチームの課題を解決するのではなく、スクラムマスターはチームに働きかけてチームが課題を解決できるように、僕も働きかけていきたいと思いました。

3つの指針(フルフィルメント、バランス、プロセス)

コーアクティブコーチングの3つの指針が紹介されていました。

フルフィルメントの項目では「出世したい」「〇〇が欲しい」など達成したり、手に入れることで得られる充実は一時的で、すぐに欲求不満な状態になるのだと書かれています。真に充実するには自分の価値観にあった選択をし続けられているかが重要だと言うことです。

バランスはクライアントが思い込みで選択肢の幅を狭めることがあるので視点を広げること、プロセスはどんな状況でもそこから何が学べるかという視点を持ちましょうということでした。

3つの指針から

4つの信念と紐付いていますね。また、アジャイルで登場する「持続可能な開発」もつながる部分があると感じました。なにか一つの目的を達成するためだけではなく、持続的に学びながら進めることが大切だと学びました。そのためにも、自分にとっての価値を理解し、一つのことに偏りすぎず、進める過程から学び続ける姿勢を持ちたいと思います。

5つの資質(傾聴、直感、好奇心、行動と学習、自己管理)

コーアクティブコーチングの5つの資質が紹介されていました。どの項目も新しい気づきがありました。とくに気になったのは「行動と学習」です。

コーチはクライアントに行動を促します。このときクライアントが自分で決めたことを確実に実行できるように思い出す工夫を「構造化する」と言うそうです。行動を促すことがあっても、思い出す工夫まで考えることはなかったので新しい発見でした。思い出す工夫までセットで考えようと思います。

それぞれを簡単に紹介すると以下のようになります。

  • 傾聴:会話を深いレベルで聴く。言葉だけでなく空気まで感じる。
  • 直感:虫の知らせのような根拠のない感覚も必要な情報として扱う。
  • 好奇心:様々なことに好奇心を持ってクライアントに問いかける。
  • 行動と学習:クライアントに行動を促し、その行動から学べることを探す。
  • 自己管理:コーチ自身の考えや価値観を脇に置く力

本書では5つの資質が丁寧に書かれています。また、各資質に対してコーチングスキルが紹介されています。たとえば、傾聴の資質は「反映、明確化、俯瞰、比喩、認知のスキル」です。どのスキルも参考になるので、気になる方はぜひ本書を手に取って頂きたいです。

5つの資質から

4つの信念、3つの指針に比べると具体的なスキルが学べました。一つ一つに気をつけるべきことがあり、大事な考え方があります。また、スキルを使おうと考えると自分に意識が向いてしまい、低いレベルの傾聴になるため、スキルは自然に使えるようになりたいですね。そのためにも、テクニックとして覚えるのではなく感覚として理解したいと思います。

まとめ

  • コーアクティブコーチングを体系的に学べる書籍です。
  • コーチングとしてのあり方、スキルが余すことなく詰まっているのでコーチングを知る方に取って良い本だと思いました。
  • コーチングの専門家だけでなく、上司部下の関係上の注意点も書かれているので、コーチングに興味を持った管理職の方にもおすすめです。
  • スキルが具体的なのですぐに活用できます。

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