7/29に開催された京都アジャイル勉強会*1に参加してLTしてきました。
私の発表内容はスクラム導入後に「スクラムをやること」が目的になってしまうスクラム依存症について話しました。僕自身も知らぬ間にその状態になっていて、先日のアジャイルリーダーシップサミット2019で気づかされ改める事が出来ました。トップダウンにしろ、ボトムアップにしろ「スクラム、アジャイルを導入しよう」って声をあげて導入すると陥りやすい症状かなと思います。*2
タイトルはスクラム依存症からの脱却です。
この記事はスライドを作るときに考えていたことをまとめました。
スクラムを始める前は意識していた
スクラムはあくまで手段、目的は良い製品やサービスを作ることです。それは理解したうえでスクラムの導入を推進しました。導入後は情報共有の密度が上がったり、メンバー間の連携が起こりやすくなったりと良いことも起こりました。しかし、スムーズに進まないことも起こりました。改善案も色々考えて進めていましたが、なかなか簡単ではなかったです*3。そうやって悩みながら進めていくうちに、「正しいスクラムが出来てないからスムーズに進まない」っと考えが変わっていました。
答えを外に求め始めた
僕がスクラムを正しく理解できてない部分があるからダメなんだと思い、スクラムガイドを読み直したり、書籍を読み直したり、コミュニティで相談したり、どこかにあるはずの答え探すようになっていました。そしていつの間にか僕の頭の中はスクラムが目的に変わっていっていました。そのことに本人(僕)は気付いていません。
外にヒントはあっても答えはない
そんな中、2019/07/08に開催されたアジャイルリーダーシップサミット 2019 に答えを探しに行きました。基調講演を聞いたり、OSTで色々な方の話を聞いたり、アジャイルコーチの方と相談したりする中で、自分が正しいスクラムを探していることに気づいたのです。基調講演の瀬谷ルミ子さんのお話ではレベルや状況に合わせたスクラムの導入や改善が大切だと分かりましたし、OSTでは答えは現場にしかないことに気づきました。そして、いつの間にか僕が「正しいスクラム*4」をやろうと行動していたことに気づきました。また、他のOSTでも外に答えを求めているような方もいてスクラム依存症は陥りやすい症状なんだと感じました。
スクラムを目指すのはやめた
目が覚めた後は現場の課題により向き合う事ができていますし、柔軟な考え方が出来るようになりました。スクラムやXPなど手法に拘らず、現場に合ったより良い開発方法を考えるようになりました。
そしてこれこそがアジャイルな価値観だと思っています。アジャイルマニフェストの始まりに以下の一文があります。
私たちは、ソフトウェア開発の実践
あるいは実践を手助けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
より良い開発方法の答えは各現場にあってそれを見つけるために、課題を発見し、改善し、より良くしていく。それが大切です。そのためにも知識を増やして、開発の引き出しの数を増やしたいと思います。
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