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アジャイル、スクラムが好きなITエンジニアが日々から学んだことをアウトプット

システム思考のレベルアップが出来る本 / 世界はシステムで動くを読んだ

世界はシステムで動いている。

問題が起こるたびに再発防止策を考えているのに同じ問題が起こってしまう。良くしようと思って考えた施策が悪い影響を及ぼした。問題は起こっているけど、原因が見つからない。

今を良くしようと考えているのに上手くいかないことありますよね。その原因は出来事に注目して、問題が発生する構造を理解できていないからです。

今回読んだ本「世界はシステムで動く」はシステム思考という考え方を活用して、出来事が起こった構造を見つけて効果的な改善点(レバレッジポイント)の見つけた方を学べる書籍です。

システムとはなにか

システムは「要素」「 相互のつながり」「 目的」 の3種類で表現される構造のことです。たとえば、自転車のシステムならこうです。
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体力と筋力の力をインプットとして自転車の性能に伝えられ動力に変わります。その力が速度へ変換されるのです。

ポイントは何を要素として洗い出すかです。この図を書くときも悩みました。洗い出す要素が多すぎても少なすぎても良くないでしょう。もっと詳細にもっと広く洗い出すこともできるので、事前に分析する範囲を決めることが重要だと思いました。

この図、「要素」「相互のつながり」はありますが、「目的」はありません。しかし、システムにおいて目的は重要です。(目的は図に表現しないと思ってますが合っているのかな。。。)

自転車で速度を出す目的が目的地に着くことなのか、自転車レースで優勝することなのかによってレバレッジポイントが変わります。「目的地に着く」ことが目的であれば、「体力」「筋力」にプラスして「電力」を追加し、電動自転車として速度を出す改善案が浮かびます。目的が「自転車レースで優勝」の場合は電力を追加するわけにはいきませんので、「体力」「筋力」を高める改善案を考えるわけです。

こんな感じで分析したいシステムを捉えることで改善案が見つかります。

ストックとフロー

上記の図の中で四角で囲った減ったり増えたりする要素はストックと呼ばれ、ストック同士をつなぐ矢印がフローです。何度かシステム思考を使って分析しようとしましたが、何かしっくりこないことがありました。今思うとストックとフローを意識できていなかったため、矢印のつながりが曖昧になっていたように思います。

ストックに入るフローをインフロー、ストックから出るフローをアウトフローと呼び、改善案を考える時はどちらも対象になります。

フィードバックループ

システム思考で図を書くときには2種類のフィードバックループを見つけます。

たとえば、バランス型フィードバックループは以下の形です。
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目標速度を保つために、体力を使って加速するループです。このような形でシステムを考えるといたるところでループが見つかります。スケジュールを立てて開発を進める時もスケジュールを間に合わせようというバランス型フィードバックループがありますよね。改善案を考える時は悪影響を及ぼしているループを見つけるんですね。

システムは生き物

システムには3つの特徴があると書かれていました。

  • レジリエンス:環境が変わってももとに戻ろうとする力
  • 自己組織化:システム自体がシステムを変える力
  • ヒエラルキー:システムの中のサブシステム

この特徴について読んでシステム自体が意思を持った生き物のように感じました。この感覚を持てたことは大きい。人を変えることは難しいように、システムを変えることも同じように難しいです。

パターンがある

変えることは難しいと言いつつも、本書には問題のパターンと介入するポイントに関するヒントが「第5章 システム の 落とし穴…… と チャンス」「第6章 レバレッジ・ポイント システムの中で介入すべき 場所」に書かれています。システムを分析したあとは5章、6章を辞書のように使っていこうと思います。

6章に書かれていた「パラダイムを超越する」は最近もやもやしていたことが繋がった感覚がありました。(パラダイム=前提)が変わるような考えを受け入れる状態を保ち続けることが変化に強くなる要素だと思いました。

システム思考はあらゆる場面、範囲で使える

範囲の大小に限らずシステム思考の考え方は有効でしょう。しかし、使いこなすには経験が必要です。小さな部分から使ってみます。