最近は本やセミナーから得た知識をまとめることがメインだが、気になったことをChatGPTと対話しながら整理したものを公開するスタイルもやってみようと思う。
今回はシェアードリーダーシップ。シェアードリーダーシップは状況に応じて最適な人がリーダーシップを担い、チーム全体のパフォーマンスと創造性を高める仕組みだ。アジャイルで言われる自己組織化と相性が良いと思っている。さて、そんなシェアードリーダーシップに疑問があったので整理した。
RACIチャートやデリゲーションポーカーのように責任者を決めることと相反する?
結果:相反しない。
RACIチャートやデリゲーションポーカーは責任や権限の見える化であり、固定化するものではない。スプリントごとに見直しをした方が良い。また、責任者や役割分担が分かっていないと自己組織化も起こせない。それぞれを明確にしつつ、リーダーシップを取る人は流動的で良い。
責任者の見える化で偏りがあったら危険信号
決定者(説明責任者)が中央集権化すると、判断遅延や燃え尽き症候群が発生するため危険。責任者を見える化し、意識的に分散することと、Decision Log(誰が、いつ、何を、決めたか を記録すること)を立てて実績も見える化する。
目標未達時はどのように動くのか
責任を分散させたり、シェアードリーダーシップを取る場合に、チーム目標が未達だった場合にどのように動くのか。リーダーは場を整え、企画はビジネス仮説、デザインはユーザ行動、開発は技術ログ――全員がデータを持ち寄り、改善策を検討する。
シェアードリーダーシップが起きやすい条件
1. 心理的安全――「誰もが声を上げてもいい」土壌
まず欠かせないのが、ミスや疑問を口にしても非難されない雰囲気。ここが脆いと、リーダーシップを握る前提行動(提案・異議・質問)が封じられ、シェアードリーダーシップ は発生しない。
2. 関係的信頼――互いの意図と力量を信じる
心理的安全が“場”の安心だとすれば、信頼は“相手”への安心。たとえば「この件なら○○さんに頼めば早い」と自然に名前が挙がる状態。専門性だけでなく人となりも知るペア作業や Kudos で、信頼の密度は高まる。
3. 共通目標と可視 KPI――“同じ北極星”を見る
シェアードリーダーシップ は「いま誰が舵を握るべきか」をチーム全員が瞬時に判断できる必要がある。その軸になるのが共通ゴールと最新の数値。ダッシュボードが日単位で更新され、全員が毎朝それを見る習慣があれば、リーダーシップは目標達成に沿ってスムーズに受け渡される。
4. タスクの相互依存性――協働が不可欠な仕事設計
単独で完結する作業ばかりでは、リーダーシップを共有する必要性が生まれない。職能横断のミニタスクフォースや複雑性の高いプロジェクトは、専門家が自然に前へ出て主導権を取る環境を作る。
5. 構造化された透明性――役割と境界を“見える化”
「流動的にリードする」とはいえ、責任の所在が曖昧だと譲り合い渋滞が起きます。RACI や Definition of Done をスプリントごとに更新し、「この領域の最終説明責任者(A)は誰か」を常に同期させることで混乱を防ぐ。
6. 改善権の保障――任せても事故らないガードレール
誰でも提案し、プロセスを変えられる「改善の正式な権限」が保証されて初めて、シェアードリーダーシップ は実行力を持つ。
7. 支援型リーダー――“決め役”ではなく“場づくり役”
最後に、上位者(マネージャーや PO)が「答えを示す人」ではなく「声を増幅する人」へとスタンスを変える必要がある。意思決定の背景データをオープンにし、権限委譲の境界を明確に語る。そうすることで、メンバーが安心して主導権を取り、SL の循環が始まる。